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関西英語教育学会 KELES 第17回卒論・修論研究発表セミナー体験記

関西英語教育学会 KELES 第17回卒論・修論研究発表セミナー体験記

第17回卒論・修論研究発表セミナーが,大学英語教育学会関西支部と外国語教育メディア学会関西支部の共催にて,2014年2月8日(土)に関西国際大学尼崎キャンパスにおいて開催されました。

ここでは、卒論・修論研究発表セミナーを体験した3人の方々の会の振り返り・体験記をご紹介いたします(なお、本ページの体験記は、次回ニューズレターにも掲載の予定です)。

体験記その1(卒論)

発表者:樋口 拓弥 さん(関西大学)
タイトル:教員向け授業支援iPad/iPhoneアプリ“Yubiquitous Text”の開発

昨年度,「来年はここで発表をしよう」と思い参加した第16回卒論・修論研究発表セミナーから1年がたち,今回は発表者として参加させていただきました。発表時間帯が最後だったこともあり,そこまでに他の参加者の方の発表をたくさん聞くことができましたが,自分と同じように大学を卒業しようとしている学生の調査や分析のレベルの高さに驚かされました。

私はこれからより発展していくと考えている,タブレット端末を教育に応用するためのアプリについて発表させていただきました。自身で開発したiPad/iPhone用のアプリ“Yubiquitous Text”は,現在より多くの人からフィードバックをもらい改善を行っており,今回の発表はここまでの振り返り総括とより広いフィードバックをもらうためにはうってつけのチャンスでした。当日出会った人たちがこれから教育現場に出て,私の開発した“Yubiquitous Text”なども使いながらより良い教育環境が築かれていけばと思います。

最後になりましたが,当日コメント・フィードバックをいただいた先生方・学生の皆様,また“Yubiquitous Text”をダウンロードいただいた皆様,ありがとうございました。

参考)“Yubiquitous Text”の公式ウェブサイト https://sites.google.com/site/yubiquitoustextja/home

体験記その2(修論)

発表者:金澤 佑 さん(関西学院大学大学院)
タイトル:Do Listening and Oral Reading of Visually Presented English Words Affect Incidental Lexical Recognition?: An Empirical Study with Japanese EFL Learners

この度,修士論文の内容を発表する機会を頂きました。本セミナーの特徴を私なりに単語で表すなら,一つ目は「encouragement」です。大勢の方々が雪の中朝早くから会場に足を運んでおられ,私の拙い英語での発表を真剣に聞き,貴重なコメントを多数くださいました。会場を漂う凛としつつもサポーティブな雰囲気は今思い出しても居心地よく,関心をもって真摯に聞き,質問し,議論してくださった皆様の眼差しは,今なお脳裏に残っています。コメンテータを務めてくださった鬼田崇作先生をはじめ,参加してくださった皆様に,心より感謝申し上げます。

二つ目は,「variety」です。多岐にわたる発表を聞いて新しい分野への興味関心のきっかけができただけでなく,多様な参加者との交流を通じて研究・教育実践双方についての新しい見識が得られました。

このKELESという素晴らしい学問の場に巡り合えたことを嬉しく思います。ここで得た知見や励ましを胸に,引き続き博士課程で研究を続ける所存です。

体験記その3(ポスター)

発表者:南 侑樹 さん(京都教育大学大学院)
タイトル:コロケーションの学習可能性 −意味の透明さと関与負荷を考慮して−

正直な話,自分の修士論文をポスターにするのは紙幅の都合上,大変に苦慮するところがありました。しかしながら,この作業は自分が本当に伝えたいことを洗練させるために極めて有意義なことでもありました。

ポスター発表は卒業論文の際も行いました。2回の経験を通して感じたことですが,ポスター発表は随時聞き手の方々と対話を交わしながら発表を進められるというところが非常に魅力的です。結果,密な議論が可能になります。発表時間は1時間でしたが,あっという間に終わってしまう程に充実した時間で,そのやり取りの中で今後の研究につながる気づきも数多くありました。ご助言いただいた方々にこの場を借りて御礼を申し上げます。

また,ポスター発表は口頭発表と比べると和やかなムードで進めることができ,リラックスした状態で自分の研究の要旨をお話することができました。これから執筆される学部生,院生の方々には是非ポスター発表という選択肢も検討していただきたいと思います。